VC PTN 2781125 勝手に博多ルールその1。運転: トコのハイパーコメンテーター日記

2011年06月07日

勝手に博多ルールその1。運転

トコのデビュー作「スーパーごりょんさんの博多ちゃっちゃくちゃら」
久々に読んだらあまりに面白いので、公開することにしましたよ。
元祖博多B級ガイド本をお楽しみください。
■1998年のコラムです。いまや免許もゴールドならサンセルコで15分で更新可!
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『命がけで第一歩』

何はともあれ、博多独特の交通ルールを知っておこう。
これを知らない為に、博多人として踏み出したその第一歩目でひき殺される事は、疑いもない事実である。
残念な事に、博多に来た早々に事故に巻き込まれて亡くなった方の胸倉をつかんで、
「知らなかったでしょう博多の掟を」と確かめたいが、あいにく相手が無口なので断定できないのが実に残念だ。

 *歩行者にとっては、「青になっても安心して横断するな」
 *運転者側の立場で言えば、「決して黄色で止まらない」

このご当地ルールの基本を知らずに、いきなり博多でハンドルを握るのは見合わせた方がいい。
運転ルールの違いは、即、大惨事につながるから、
無知な他県ナンバーが恐ろしいほどの確率でこの地で廃車になるのももっともだ。
また、他県ナンバーの多くなるゴールデンウィーク中は、ご当地ルールを無理に貫こうとする
頑固者の地元ドライバーも危険にさらされる事になる。お互い注意が必要だ。


まず一番大切なのは、博多では、黄信号に変わった時に信号からかなり遠くに車がいても、
そこから思いっきりアクセルを踏んで、交差点を目指さなければならない事だ。
さらに交差点到達時にとっくに赤に変わっていても躊躇せず突入を決行すべし。
そんな事したらさぁ、交差している道路から青信号で発進してくる車とぶつかるじゃん、なんて東京弁で抗議しても無駄だ。
これが博多のルールたいっ。

だから信号が黄色になるやいなや、交差点の直前で紳士的にゆったりと止まったりすると、もう、ブーイングの嵐。
真後ろの車は対向車線にまでせり出して、これ見よがしにすごい勢いで信号を突っ切るわ、
そのまた後ろの車はクラクションを鳴らしながら「キキーッ」なんて斜めになりながら急停車する。
これですめばいい方だ。おかまを掘られたうえに「何で黄色で止まるとっ、よーと前ば見らんねっ」と
怒号が飛ぶ場合も覚悟しよう。
それもこれもズバリ、おめおめと黄色で停車してしまった貴方が引き起こした事態だ。

また、困るのが右折の時だ。

全国的には、進行方向の信号が黄色から赤に変わるその隙に、わらわらと曲がれるのだが、
博多では「黄色は進め」なのでそのチャンスは皆無だ。
進行方向の信号が赤になっても対向車線の直進の車がズンタカズンタカ突入してくるし、直進の車がしぶしぶ途切れた、
と思った時は、とっくの昔に交差する側の信号は青になっているので、痺れを切らした直進車が真横から、
それいけっとばかりに突っ込んでくる。

ここでもたついていたら、いつまでも右折できないので、心して修行に励んでほしい。
突っ込む度胸のない人は、目をつぶってアクセルを踏み込むのも一つの方法だ。


博多初心者には、多少遠回りになっても右折信号の矢印の出る交差点を探して右折することをお勧めする。
最近、右折信号付き信号機が増設されたのも、曲がれないまま直進しつづけて、
博多湾に飛び込んでしまう車が後を絶たないからかもしれない。

ご当地ルールを守って博多の町を走りまわれるようになると、あっという間に訪れるのが、免許更新だ。

運転免許の更新には、南区花畑にある運転免許試験場にいかなければならない。
ここでは、運転免許試験場の新築移転と共に、免許交付の簡素化スピード化が進んでいて、何事も問題がなければ、
最短二十分程度で新しい免許証を手にすることが出来る。

ただ、乗り越えなければならない難関が試験場入り口付近にある。
どこの運転免許試験場でも一時ほどの乱立はないにせよ、書類制作代行で小銭を稼ごうという代書屋が必ずいるはずだ。
花畑にも午前と午後の受付時間になると、駐車場無料をエサに道端で強引に旗をふって呼び込みをしていたりする店が
まだ二、三軒残っている。
しかし、一度ここで免許を書き換えた人はわかるように、無料駐車場が試験場に併設されているし、
更新書類の記入は自分で簡単に出来るのである。
初めての書き換えの時は、提出書類に不備があってはいけないと不安で、つい代書屋に大枚を支払って、
骨董品のような和文タイプでガッチャンガッチャンと制作してもらった書類を携え、意気揚々と更新の受付に行く。
すると、他の人は備え付けの用紙にミミズののたくったような字で手書きで記入しているのを見て、
さっき代書屋に払った数千円がむちゃくちゃ暴利だった事をしるのだ。

表通りの代書屋は、見るからに怪しげなので、こちらも、その手は桑名の焼きはまぐりさっとかろやかにすり抜けられるのだが、
試験場の横に「愛の家」という建物がある。これが曲者だ。
新築移転した試験場の正門に隣接して同時期に新築された愛の家は堂々と建っている。
プレハブの代書屋と違い、いかにも公認と言うより直営に近い雰囲気をかもし出している。
さらに試験場の付帯施設の一つと見間違えるように、新試験場と外壁素材まで同じだ。これは確信犯だ。
ほっかほか亭とほっかほっか亭くらい、似ている。
試験場内に併設されている無料駐車場は、かなり広いのだが、受付時間直前はかなり混雑する。
その時に、試験場内の駐車場に入ろうと順番待ちをしている車の列に向かって、自信ありげに、こっち、こっち、と誘導する
キャディさんの帽子をかぶったオバサンが正門脇に出現する。この人が実は「愛の家」の呼び込み人だ。
表通りの代書屋とは違う堂々たる誘導振りについつい、試験場併設の第二駐車場だと思い、誘われてそちらに車を停めたら最後、
「愛の家」に連行し、強引に有料で書類を制作される羽目に陥るのだ。
更新四度目にしてわたしはこのおばさんの演技力に引っ掛かり愛の家で書類を作らされてしまった。
あーくやしい。次はだまされないぞ。

しかし、今度は、四年後だ。
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『スーパーごりょんさんの博多ちゃっちゃくちゃら』(松居トコ)
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posted by トコ at 12:31| 勝手に博多ルール | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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