先ほど試写を見て帰宅。
ツイッターで【名越康文「瞬間の心理学」。藤原新也「渋谷」「なにも願わない手を合わせる」。映画「ツリーオブライフ」がつながった。
とつぶやいた。この1週間の講義や読書、映画で感じた何か、が、トコ的には一か所に落ち着いた。
自身の整理のために時系列で書くと。
湯布院文化記録映画祭で生・藤原新也さんを目撃。
あーこの人の文章が好きだったな、と思い、アマゾンで注文。
藤原新也『渋谷』『なにも願わない手を合わせる』だ。
『渋谷』は、「おねがいわたしをさがして」と書いてあった写真展のためのモデルの応募用紙から始まる。その用紙には、顔写真はマンガ、しかし携帯電話番号は記入してある。
写真展開催後、ふと、その番号に電話すると、出るのよ。
「わたしがわたしじゃないような気がして」と顔写真にマンガを貼り付けた理由を話す。
私は誰だろう、と、自分を探して渋谷を徘徊する女の子達。
『なにも願わない手を合わせる』は、兄が若くして亡くなりしかも、癌で最後は苦しんで苦しんで亡くなったため。藤原さんは、供養のために四国巡りをするのだが。
道中感じた様々なことが書かれている。
愛する者の死をどう受け入れるのか、と苦悶する。そして、それは無心なのではないか、と気づく。兄は苦しんでなかったのかもしれない。それを見ていた自分が苦しんでいたのではんないか、と。それがおそらくこのタイトル『なにも願わない手を合わせる』となったんじゃないかな。
この二冊を読んだ後。
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名越康文さんの福岡での名越塾に参加した。
「怒」をなくすことが平安な日々のコツである。
というお話があった。
どういうことかというと。
例えば、職場で仲間とうまくいかない、仕事が成功しない、という消えない怒りがあるとする。
「怒り」だけならなくなるはずなのだが。
それは「怒」だけでなく「怒+アルファ」だからなくならないんだそうだ。
では、そのアルファは何か、と気になりますね。
そのアルファは、「ワタシ」だそうだ。
ワタシに対するこだわりがあるから、だって。
私のこと、なぜわかってくれないの?(怒り+ワタシ)
どうして私だけ評価されないの?(怒り+ワタシ)
なぜみんなは私のことわかってもらいたいのにわかってくれないの?(怒り+ワタシ)
そのワタシの怒りはなぜ生まれるか、と言うと。
ワタシの怒りは「無智」ということだって。
「無智」とはなにか?
生きていく上での第一原則を知らないこと。
その第一原則は、「無常」
つなり、すべてのものは変化し続ける、ということを認識していないってわけ。
そうか!ひざを打ったね、痛いほどに。
「昔はこんなじゃなかった」と怒っている老人を見て、
(今はそんな時代じゃないし・・・)と私達は思う。
それと多分近いと思う。怒っている老人より私達の方がその部分に関しては無智がうすい。
だから怒らないですむのよ。
世の中が変わっていることに気付いていたら、老人は無駄に怒らなくて済むのにね。。
それから。
『瞬間の心理学』を読む。
自分の幸福を決めるのは自分次第。
「今ここ」を大切にいとおしんだらいいのではないか、と名越先生は説く。
大きくうなずいたわ。
どうなりたいか、と求めるあまり、今の幸せを味わえてないんじゃないかな、と、
藤原さんの著書を読んで感じていたからだ。
今よ、今。
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そして映画『ツリーオブライフ』
カンヌ映画祭の最高賞パルムドール受賞作。
ブラッドピット、ショーンペンと聞き、ミーハートコは駆けつけました。
しかし、ミーハー心は粉々に打ち砕かれる。
厳格すぎる父との葛藤。
「じぶんはだれなんだ。どこに行こうとしている?」と常に問い掛ける。
「父さん、あの頃の僕はあなたが嫌いだった」
とパンフレットにもあるが。
見ていてつらい。
しかしねー。
実は、次男が書く脚本って、いつも父親との葛藤なのよ。
あんた、そんなに不幸だったの?と心配になるくらいなんどもなんども彼は、舞台にしている。
彼自身は、脚本にすることで、客観的に自分自身の心の中を整理しようとしているのだな。
そんなこともわかったよ。
よし、次男よ、なんどでも書け、家族のことを。
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『ツリーオブライフ』では、その息子が成長して父や母、弟と過ごした時代のことを考えた時、なにかに気付く。
これは8月の公開なので、それぞれご覧になって感じてください。
ただ、宗教的なバックグラウンドが違うので、なじめない部分もありましたが。
一気に着地点です。
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モヤモヤが自分なりに晴れました。
幸せに平安に暮らすには。【自分の怒りが続くのは、プラスアルファがあるからで。
そのアルファとは、ワタシつまり無智。
なのですべてのことは変化し続けることを知り。
愛する者との別れや人と人との交わりや反目を受け入れ。
今ここで生きていることを楽しむこと】
あー偉そうですね。すみません。
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